レイクタホのスキースノボガイド:アルパインメドウズ(Alpine Meadows Ski Mountain)
アルパインメドウズ(Alpine Meadows Ski Mountain)はノースレイクタホにある大型スキースノボリゾートの一つ。アメリカでよくある大型リゾート会社によって経営傘下に入っていますが、そのわりには昔ながらの懐かしいスキー場の雰囲気が楽しめるアットホームなリゾートです。
今回はアルパインメドウズをご紹介します。
アルパインメドウズはバランスのとれたスキーリゾート
アルパインメドウズは、全米でよく知られているスコアバレーのシスターリゾート。チケットは共通なので両方のリゾートを楽しみたければ無料シャトルバスで午前中はスコアで午後はアルパインという技もこなせます。(バスの所要時間は約15分)
スコアバレーよりは規模が小さいリゾートですが、上級コースと林間コースがなかなか楽しいのがアルパインの魅力。もちろん初級から中級のコースもそろっています。
- ゲレンデの広さ:9.7平方キロメートル
- リフト数:13基
- 初級 25%
- 中級 40%
- 上級 35%
- ベースの標高 2,083m
- 頂上の標高 2,633m
お隣同士のアルパインとスコアバレーなんですが、リゾートとしてはつながっていないんです。スコアバレーの頂上からアルパインメドウズのゲレンデが見えるくらい近くなんですけどね。
何年も前からスコアバレーとアルパインメドウズをリフトでつなぐ計画が持ち上がっていてリフトのための柱まで建っているのですが、未だに実現していません。どうやら土地の買収問題ですったもんだしているらしい。数年前にアメリカの大型リゾート開発会社がスコアとアルパインを買収したので両方のリゾートがつながく可能性は高くなってきています。が、いつ実現するかの目安はたっていないようです。
昔ながらのスキー場の雰囲気を残す
レイクタホにある他の大型スキー場はふもとのビレッジに巨大投資をして大幅にグレードアップしていますが、アルパインメドウズはほぼそのままの現況を保っています。
ベースの建物はカフェテリアやショップ、リゾートオフィスが入っているだけのシンプルなもの。ゲレンデ出ても小さなカフェレストランが1軒と飲み物やスナックを売る出店が1軒あるだけ。スコアにあるような大きなコンドミニアム、ホテルや大規模レストラン、ブランドショップはありません。
パーキングから正面の入り口を入るとこのレトロな感じの道具置き場のような通路を通り抜けてゲレンデに入ります。↓
通路を抜けるとゲレンデ案内とその後ろには2つの高速リフト乗り場があります。
ひとつ改善してほしいのが、スキーベースからリフトまでの坂!2つあるメインリフトの両方が坂の上にあるので道具を担いでまず登らなくちゃならない。ウオームアップの筋トレにもなりますが、何とかしてほしいなあと毎回スキーを担いで登るたびに思います。
アルパインメドウズの魅力はツリーラン
ふもとからサミットエクスプレス(Summit Express)に乗ると一気に頂上まで上がれます。ブラックランとブルーランが混ざっているので中級の人でも楽に滑っていくことができると思います。
↓サミットエクスプレスのトップ。ほぼ常に圧接しているのでスラロームの練習には最適。
個人的にはアルパインメドウズの魅力はツリーラン(木立の中を滑る)だと思っています。
あちらこちらにちょうどよく木と木の間隔があるツリーランがあり、新雪の時にはツリーランとパウダーが楽しめます。ブラックランの急斜面+ツリーランから、ブルーランのゆるやか斜面でツリーランが楽しめるなどバラエティにとんだゲレンデです。
↓アルパインのゲレンデのあちこちに群生している林
日本でスキーをしたときに驚いたのが、ツリーランがとても少なかったことです。
滑りやすそうな木立があってもロープを張って立ち入り禁止。なんでなんでしょうね?小川とかがあるのなら危ないから立ち入り禁止にするべきでしょうけどね。
バックカントリースキー・スノボへのアクセスを許可している数少ないタホのリゾート
もうひとつ、アルパインメドウズがハードコアスキーヤー・スノーボーダーにとって魅力的なのはバックカントリーへのアクセスが許可されていることです。
レイクタホではほとんどのスキー・スノボリゾートはリゾートの敷地外へ出ることを禁止していますが、アルパインメドウズは敷地外へでることを許可しています。ただしリゾートの敷地内ではなくなってしまうので、バックカントリーへ出たら何かあっても自分で責任を持つことは必須。スキーパトロールは来てくれません。それでも誰も滑っていないパウダーを求めてバックカントリーへ向かう人たちは後を絶ちません。
残念ながら命を絶ってしまう人たちがいるのも事実です。もしもバックカントリーへ向かうのなら必ずグループで行くこと。ベストなのはバックカントリースキー・ボードのトレーニングを受けることです。雪崩にあってしまったときの対処法なども含めて安全にバックカントリーを楽しむノウハウを学ぶことができます。
↓バックカントリーへのアクセスについて説明するインフォメーションボード
ふもとのカフェテリアはまずまずのお味
アルパインで食事をする場合はふもとにあるカフェテリアか、スロープの途中にある小さなカフェのどちらかの選択になります。これがスコアバレーなどアップスケールなビレッジが併設されているリゾートだとレストランやパブがいくつもあるのですが、昔なつかしのアルパインメドウズではチョイスはありません。
選択肢がないので、ふもとにあるカフェはお昼時などかなり込み合います。
↓メドウカフェの外観。外のテーブルまでぎっちり満席です。
席とりが結構大変です。週末の込み合うときにはランチタイムを避けるのがベストです。
メニューはアメリカのリゾートあるあるのピザ、チリビーンズ、ハンバーガー、フライドチキンなどで、アメリカのまずいごはんの中ではまずまずの味です。スコアバレーのカフェ(スロープの途中にあるゴールドコーストカフェ)ではほぼ食事をとることはありませんが、アルパインのカフェではたまに遅いランチを取ります。
アルパインにもう一つあるカフェが、ゲレンデの中にあるシャレー↓
ここもサンドイッチなどの軽食を出してくれますが、店内はかなり狭くいついっても満席状態です。おいしいホットワインを出してくれることで有名。寒い日などは温かい赤ワインで体がぽかぽかになります。
まとめ
アップスケールな大型リゾートが増えつつあるアメリカのスキー・スノボリゾートですが、アットホームな雰囲気を味わいたいなと思ったらアルパインメドウズがおすすめです。アットホームだけれどリフトやゲレンデの数は大型リゾートなみでアメリカ流のダイナミックなスキー・スノボを楽しむことができます。