アメリカトップクラスのスキー場、カリフォルニアにあるスコアバレーがすごい
カリフォルニア州のイメージといえばサーフィンにスケボーにバイク、とスノースポーツとは無縁のように思われるかもしれません。実はカリフォルニアって全米屈指のスキーリゾートでもあるんです。レイクタホのスキーリゾートについてはこちらでどうぞ。
サンフランシスコから車で約3時間半のレイクタホには2500メートル級のスキーリゾートがいくつもあります。中でも全米トップ15のスキー場にランク入りしているスコアバレー(Squaw Valley USA)は一押しです。
今回はスコアバレーの魅力について紹介します。
難関コースが勢ぞろい
アメリカのスキー場ってとにかく広いです。スコアバレーの敷地は約16平方キロメート。その中にリフトが30基と177コースというとてつもなく大きなスキー場です。
でもそれだけじゃないんです。何がすごいかって?
スコアバレーのすごいところは難関コース(ブラックダイアモンド)の比率が高いこと。177コースのうち約半分が難関コースになります。
岩肌の多い山に作られたスキー場なので、林間コース(trees)はあまりないのですが、急斜面の岩肌を滑り降りるコースがたくさんあるのです。
なので急斜面をがんがん滑りたい人にはたまらない素晴らしいスキー場です。
崖から飛び降りるなどエクストリームスキー・スノボを楽しめる
アメリカのスキー場のほとんどは、スキー場の敷地内で雪があることろならどこででも滑れます。
その代わり何が起きてもすべるほうの責任になるので、リフト券を買うときに誓約書にサインしなくちゃならないのです。
怪我しても死んじゃっても責任は自分にあると誓うわけです。
なにせ訴訟社会のアメリカだから、当然といえば当然のこと。そのかわり、エクストリームスキーを楽しみたい人は、あらゆる急斜面やがけの上から飛び降りたり、回転したり。アドレナリンがぶんぶんのすっごいセッションを楽しむことができるのです。
スキー場のコースは大まかに下記の種類になります。
- グルーマーと呼ばれるマシーンで圧雪して整地したコース
- ツリーズと呼ばれる林間コース
- シュートと呼ばれる急斜面になっている岩と岩の狭いすきまを滑り降りるコース
- クリフと呼ばれる崖を飛び降りるコース
- モーグルと呼ばれるこぶこぶのコース
スコアバレーはブラックダイヤモンドの急斜面のコースが多い上に、崖を飛び降りることができるクリフやほぼ直滑降に落ちていくシュートがたくさんあるんです。
クリフ(cliff) のサイン。飛び降りたくない人は迂回します↓
スコアバレーですべるならはずしてはいけないKT22リフト
スコアバレーにはKT22という全国的に有名なブラックダイヤモンドのリフトがあります。
このリフト、スコアバレーのふもとのビレッジからいきなり上がっていけるとても便利な難関コースのリフト。
難関リフトはたいてい山の上部に位置しているので難関コースのリフトに行き着くまでいくつかリフトを乗り換えなくてはいけないことが多いんです。
スコアバレーのベースから一番標高の高いところまでが約870メートルあります。頂上まであがるにはいくつかリフトを乗り換えるかゴンドラなどに乗らなければなりません。
KT22は一つのリフトで600メートルまで上がることができるんです。
KT22の頂上からふもとのビレッジまでいっきに滑る降りて、またKTで上にあがる、を繰り返す地元スキーヤーやスノーボーダーは少なくありません。
また、吹雪の翌日などは、誰も滑っていないパウダーを滑りたいスキーヤーやスノーボーダーがリフトがオープンする前から行列を作ります。
パウダーの日は、お昼までにはKTのあちこちにスキートラックができあがっていて、手付かずのパウダーが残っていることはまずありません。
KT22リフト↓
KTリフトの下にあるほぼ90度の斜面。こんな斜面を滑り降りる人たちがいるんですよ。↓
道具をかついでさらに高いところへ登って降りる
崖の上までスキーやスノボをかついで登っていって飛び降りる人たちもいます。
リフトでは到達できない尾根まであがっていっきに滑り降りるのです。
とくに新雪がつもったあとは誰もすべっていない雪の上をすべるのがパウダースキーヤー・スノーボーダーたちのお楽しみ。
KTリフトのトップにある崖の上も有名な飛び降りコース。
冬季オリンピックの開催地
このスキー場、1960年の冬季オリンピックが開催されたスキー場で、今でもオリンピックはスキー場のシンボルです。
KT22の一部は当時のスラロームのコースです。
現在でもアメリカのオリンピックメダリストたちが数多く育ったところで、有名なところではジュリアマンクーソやジョニーモーズリーなど。
彼らの名前をとったコースもいくつかあります。
スコアバレーには将来アメリカスキースノボチームの選手候補になるキッズのためのエリートチームがあります。
インストラクターによると8歳くらいまでに選手として育っていくかどうかの見極めがつくそうで、ちびっ子チームの中から将来性のありそうな子たちをエリートチームに引っ張り上げて、そこからまた選別されてエリートチームに加えていくそうです。
そのエリートチームの中でも、スキーチームに入ることができるキッズはごく少数。過酷な世界です。
スコアバレーで滑っていると、小さな弾丸みたいなちびっ子たちがびゅんびゅん飛ばしていく風景によく出会います。
子供たちのレースもよく行われていて、技術の高さには脱帽ものです。
まとめ
エクストリーマーたちにもってこいのリゾートですが、もちろん初級や中級のコースもあります。
特に中級レベルの人には、一歩あがって上級をめざすにはとても良いゲレンデです。
中級から上級の方が楽しめるスコアバレーのコースガイドは”カリフォルニアスキーの名門、スコアバレーを徹底攻略しよう”でご紹介していますので、あわせてご覧ください。
エクストリームスキーヤーのすっごいパフォーマンスを身近で見ることができるのには感動するし刺激になります。また、スキーヤーやスノーボーダーのレベルが全体的に高いのもスコアの特徴。
残念ながら毎年かならず大怪我をする人がでるのも事実。崖から飛び降りで負傷した人をヘリコプターで救助する災難が年に数回はあります。
こちらはレイクタホのスキー場マップです↓ スコアバレーは左側の上のほうにあります。
もちろん安全第一だけれど、スリルを楽しみたい人にはぜひおススメです。