コロナで入場者制限中のヨセミテ国立公園に行ってみた

   

アメリカにおいてコロナは日常生活をすっかり変えてしまいました。3月以来マスクなしでの外出はないし、パーティに行くこともなりました。そんな中、コロナだからこそできたこと、それは入場者制限をかけながら少しずつオープンを進めているヨセミテ国立公園に行けたこと。なぜ入場者制限が大事なのかというと、近年のヨセミテは人気が出すぎてオフシーズン以外はいつでも大混雑。どこにいても人の山に車の山。入場者数を通常の半分に抑えるというソフトオープニング(徐々にオープンしていくこと)は人の少ないヨセミテを訪れるまたとないチャンスでした。

今回は12年ぶりに訪れたヨセミテについてレポートしたいと思います。

ヨセミテ国立公園ってどこ?

日本でもよく知られているヨセミテ国立公園、カリフォルニアとネバダの州境に走るシエラネバダ山脈の中にあります。私たちが暮らすレイクタホもこの山脈の中にあり、タホからヨセミテまでトレイルでつながっているのでバックパックを担いでキャンプをしながら歩くこともできます。

日本からヨセミテへのベストアクセスは、サンフランシスコに飛んでレンタカー、またはツアーバスなどでヨセミテへ向かうこと。サンフランシスコからの所要時間は車で約3時間、距離にして東へ約270キロです。車で3時間は日帰り圏内なので、日帰りのヨセミテツアーなども出ています。ただし日帰りではヨセミテのすばらしさは堪能できません。少なくとも3泊くらいしてじっくりヨセミテの素晴らしさを堪能されることをお勧めします。

宿泊はホテル、ロッジ、テントキャビン(キャンバス生地でできた建物で昔のアメリカ映画の設営キャンプみたいな建物)国立公園内にある個人宅をレンタル、またはキャンプになります。キャンプはキャンピングカーでも自分で組み立てるテントでもオッケーです。

  • ヨセミテのホテル、ロッジ、テントキャビンの予約についてはこちらをご参照ください。
  • キャンプ場の予約はこちらへどうぞ。
  • 個人宅のレンタルはこちらで予約できます。

 

なおキャンプ場も含めて宿泊施設の予約は常に込み合っており、できるだけ早くから予約をとることをお勧めします。

バックパックを担いで山に入る場合はWilderness Permit と呼ばれる入山許可証が必要になります。入山許可証の取得は抽選制になっています。詳しくはこちらをどうぞ。

ヨセミテの代名詞、ヨセミテバレー

観光バスが乗り付けるヨセミテ観光のメッカはヨセミテバレー。ヨセミテ観光に欠かせないランドマークがいくつもあります。切り立った岩に囲まれた谷底にビジターセンター、ホテルやロッジなどの宿泊施設、キャンプ場が点在しています。

ヨセミテバレーを解説したウエブページはたくさんあると思うのでここでは詳細省きますが、バレーの見どころをいくつか写真で載せておきます。谷底から見上げる巨大な岩の風景は壮大としか言いようがありません。

エルキャピタン:ロッククライマーにとってはメッカのような巨大な岩ですが、同時に多くのクライマーが命を落としている場所でもあります。↓

ハーフドーム:ヨセミテの代表的な岩です。上まで登ることができます(予約制)↓

ヨセミテフォールス:これもまたヨセミテの代表的なところです。夏は雪解けが終わっているので水の勢いがなくなります。↓

ブライダルベールフォールス:ヨセミテフォールスよりも低いところから流れる滝ですが、これも有名な滝の一つ↓

なお、岩の上からヨセミテバレーを見下ろすことができる絶景エリアがあります。Glacier Point というバレーから車で約1時間のところにある絶景地点、時間があったら是非訪れてください。ハーフドームが目の間に広がる景色は本当に言葉を失う美しさです。Glacier Pointの詳細はこちらをご覧ください。

標高2600mにある美しい草原、トゥオルムメドウ(Tuolmune Meadow)

バレーの見どころ目白押しで素晴らしいのですが、個人的にヨセミテで一番好きなところはバレーから約1時間15分ほど上に上がったところにあるトゥオルムメドウという草原です。標高2600メートルの高地にあります。ヨセミテバレーの標高が1200メートルなので2400メートルほど一気に上がります。

トゥオルムメドウはバックパッカーたちにとっての玄関口のようなものです。もちろんバレーから歩き始めることもできますが、標高2600メートルから歩き始めて一番高いポイントで標高約4000メートルまで上がることができます。またサンディエゴからシアトルまでアメリカ西海岸を縦断するPacific Crest Trail の通過地点でもあります。(PCTの一部はJohn Muir Trail になっています)

本格的に山を歩きたい場合はこのメドウに車を残して入山するスタイルが一般的です。もちろん入山許可証がないと山の中でのキャンプはできません。デイハイクの場合は許可証は必要ありません。

トゥオルムメドウ↓

高山植物が咲き乱れるメドウ

春先から初夏に訪れると美しい高山植物がメドウのあちらこちらに一斉に咲き乱れます。高山植物の命は比較的短かくピークは約1か月です。時期はその年の気候によってかわりますが、個人的な経験から6月上旬から7月上旬ころがバレーの場合の典型的なピークと思います。今回の私たちの旅は6月の末だったのですが、今年は雪も少なく暖かかったので少しピークから外れてしまいました。雪が多く涼しい年は高山植物のピークも遅くなります。

ヨセミテの高山植物はタホでみるものと同じ種類がたくさんありました。同じ山脈内なのであたりまえですが、おなじみの花たちを見るとヨセミテの近所なんだなあと実感します。

 

高地でのハイキングは違う星に舞い降りたようだった

キャンプがお好きならばメドウにあるキャンプ場でキャンプをしながら日帰りハイキングに出られることをお勧めします。バックパックを担いで山に入るよりは気軽に美しいヨセミテのトレイルを楽しむことができます。トゥオルムメドウから行ける日帰りハイキングコースはこちらへどうぞ。

いくつかあるデイハイクの中で中級コースのCathedral Lakesを歩いてみました。このコースは11.3キロの往復で300メートルほど上がります。トレイルヘッドからいきなり上がっていくので最初はかなりきつく感じます。スイッチバックが続いて徐々に登りが緩くなっていきますが、途中からまた急に上がる箇所がいくつかありました。メドウの日帰りコースの中で最も混雑するトレイルとありましたが、さすが入場制限をしていただけあって行きかう人は少なかったです。人気のあるトレイルだと行列みたいになってしまうこともあるのです。

標高アプリによると最高で3000メートル近くまで上がったようです。少し下りが続くなあというところでいきなり視界が開けてメドウが目の前に広がります。その先にはLower Cathedral LakeとCathedral Peakが続きます。人がほとんどいなかったこともあって、まるで違う星にいるような気分になります。

 

 

トレイルヘッドからいきなり上がる最初の1時間くらいが一番きつい。↓

湖まで約800メートルのサイン。ヨセミテの標識はすべて銅板みたいなのに穴あきの文字です。手作りっぽくて味がある。↓

しばらく下りが続くといきなりメドウが広がります↓

メドウのあちこちにミニ湖があり小川でつながっています。↓

メドウの先にあるCathedral Lake。これは低い方で、高いほうはこの尾根の向こうにあります。この風景まるで映画インターステラーに出てくる別の星にいるみたいでした↓

メドウの先には3325メートルのCathedral Peakがそびえていました↓

上記の写真はすべて低い方の湖(Lower Cathedral Lake)でこの先高い方の湖(Upper Cathedral Lake)へ続きます。が、かなり疲れてしかも単独ハイクだったので上までは行かずに引き返すことにしました。

午前10時30分に出発でメドウに戻ったのが4時近くになりました。予定よりも時間がかかったのは途中で高山病のため動けなくなっている方を助けるという想定外の出来事があり、1時間くらいロスしたと思います。私は普段から標高1900メートルのところで生活しているので3000メートルへ上がっても何も影響がありませんでした。でも、その方は海抜ゼロのところに住み一気に2600メートルまで車で来てしまったということでした。

高度に自信のある方でもできれば標高に体を慣らすために、まずは1200メートルのヨセミテバレーで数日キャンプしてからメドウに移るのが高山病にかからないための秘訣です。

まとめ

ヨセミテの素晴らしさは、写真や映像ではとても表すことができないすごさです。ぜひ一度は訪れてほしい場所のひとつ。

観光シーズンとなる7月から8月はものすごく混みあいます。また盆地で標高の低いヨセミテバレーはかなり気温が上がります。これまで行った季節の中で一番いいなと思ったのは雪解けが終わるころの5月下旬から6月の上旬でした。早咲きの高山植物が出始め、雪解けの水でヨセミテフォールスなどの滝の勢いがピークになります。岩の上からヨセミテバレーに向けて流れ落ちる姿は言葉ではとても表すことができないダイナミックな光景でした。

秋のヨセミテも紅葉が見れて素敵です。ただし基本は針葉樹の山なので紅葉はところどころで赤や黄色に色づく感じです。そして冬のヨセミテも雪が降った時はものすごく綺麗です。

 

コロナが落ち着いたらぜひヨセミテへいらしてください。

 

 

 - サンフランシスコ