ヨットで暮らす日常をちょっぴりご紹介
ヨット暮らしを最高に楽しめるのは、なんといっても夏。サマータイムを導入しているアメリカでは日没が遅く、夜の9時近くまで明るい日が続きます。
気候も良いし、日も長い。ヨットなどアウトドアで過ごすには最高の環境ができあがります。
ここではヨットで暮らす日常って実際にはどんな感じなのか、ご紹介していきます。
まずはうちのヨットのご紹介
古い船です。ベネトウ社(フランス)の38フィートのヨットで80年代に作られました。
船の名前はジャングルブックのくまからとったバルー(Baloo)
コックピットは船の後方にあります。コックピットにあるハッチから船の内部に下りていきます。
船内のレイアウトはこんな感じです。↓
基本的に3つの個室とリビング+キッチン、シャワーとトイレが一緒になっている洗面室と小さなトイレがあります。
船内の様子については”大公開!ヨット暮らしの船内ってこんな感じだよ”でご紹介しています。
ヨット暮らしだからこそ欠かせないこと
普通の家で暮らしていたらまず必要のないことそれは給水と水抜きです。
ドックにある水道からヨットのタンクに給水する作業、だいたい3日に1回くらいの割合で給水します。これがなかなか面倒。
ドックからホースをつなげて給水中↓
水のタンクはリビングエリアのベンチの下にあるので、クッションをひっぱりあげてタンクに水がたまっていくのを確認します。
両側にあるので片方が満タンになったら、レバーをさげて向かい側のタンクに給水させます。よって両側のソファーをひっぱりあげてタンクの確認をしなければなりません。
排水もします。排水溝は床下に設置されています。ここにはシャワーなど船内で使った水がたまります。
排水用のポンプのスイッチを押すだけなので給水よりも簡単ですが、忘れないように頻繁に床下チェックをします。
ちなみにトイレタンクの処理は、バキュームカーのようなバキュームボートが巡回して処理してくれるサービスを使っています。
汚水タンクもマリーナに設置されているので、船を移動させて処理することもあります。
除湿は絶対はずせない
除湿もとても大切な作業です。普通の家暮らしでも湿度の高い地域で暮らす場合は除湿は欠かせないですよね。
私たちの暮らしているカリフォルニアは空気が乾燥しているので、普通の家暮らしでは除湿ってほぼ必要ないんですね。なので除湿機などもあまり普及していないんです。反対に乾燥しすぎるので湿った空気を循環させる保湿機はとても普及しています。
ヨット暮らしの場合は、海の上の生活になるので基本的にはカビや湿度との戦いなんです。
そこでお役立ちなのが、コレ↓ 使い捨てできる除湿パック。
なんといっても日本製ですね。
もう大活躍で船内あちこちにおいてあります。置く場所によっては3週間くらいで満タン、お取替えです。
輸入品ですから3箱いりで800円くらい。ところがアメリカ製のだと1箱で600円くらいするんです。
なのでうちではドライペットさんが大活躍。引き出しに置くタイプやたんすにぶら下げるタイプも使ってます。
日本からケースで買って帰りたいなあといつも思います。
ヨット暮らしの食事はどうする?
キッチンはついていますが、小さなスペースなので作ることのできる料理も限られてしまいます。
しかもサンフランシスコベイエリアは、アメリカの中でもグルメな町。いろいろな国の料理がそろっているので外食するには最高のところ(ただし食事のまずいアメリカなので日本の食文化とはレベルが違いすぎることを強調したいと思います)。
というわけで最近の傾向として船暮らしのときは外食が中心になっています。
とはいっても毎日外食では健康によくないし、お金もかかるし、飽きてしまいます。
基本的には朝食やランチなどはシンプルな食材で簡単にできるメニューですませます。
ある日のランチはこんな感じ↓
マリーナの様子はこんな感じ
船が停泊しているマリーナは、家でいったらば庭のようなもの。
小さな船で生活するだけに、マリーナの環境ってとても大事なんです。
うちの船が停泊しているマリーナは、サンフランシスコベイにあるマリーナの中でも大きなほうだと思います。
うちの船があるゲート。センサーで対応するロックで開閉します。
サンフランシスコベイのマリーナはどこへいっても圧倒的にセールボートが多いです。モーターボートは少数派。
何しろ夏の間は風速20ノット以上の強風がほぼ毎日吹きまくるのでセーリングには最高のコンディションなんです。
ゲートの中に入るとこんな感じ。↓
よくあるマリーナの風景です。手前にある白いボックスは小型の物置ですが、船へ電気を供給するためのパネルも設置されています。水道もついてます。
マリーナの中には、ヨットクラブもあります。会費制ですが、ヨット暮らしをしている人にとっては欠かせない大切な場所。
ヨットクラブのクラブハウス↓
船のシャワーだと水を節約するためにちょろちょろシャワーになってしまうので(水を使いすぎると給水する頻度が増えてしまうんです)たっぷりなお湯で本格的なシャワーを浴びたいときはクラブハウスのシャワーを使います。
ビリヤード台やピアノ、暖炉などもあって、くつろぐにはなかなか楽しいところ↓
まとめ
ヨット暮らしの日常生活、ふつうの家と暮らすのとはちょっと違う雰囲気をお伝えすることはできたでしょうか?
不便なこともありますが、海の上に浮かんで暮らすのって楽しいですよ。
個人的には、夏の夕暮れ時にサンセットをコックピットから眺めるのがヨット暮らしの中で最も好きな瞬間です。
ある日のサンセット。霧が入りこんできてとても幻想的でした。↓