アメリカでヨット暮らしをするためのお役立ちガイド

      2017/07/10

日本ではむずかしそうなヨット暮らしですが、アメリカでヨットに住むのは住居選択のひとつです。また、ニュージーランドやオーストラリア、ヨーロッパなどでもヨットに住むのは特別なことではなさそう。

ヨットに住んでみたいなあと考えている方、日本ではできないかもしれないけれど、海外ではもはや夢ではありません。

 

ここではアメリカでヨット生活をするために活用してほしい情報をまとめています。

 

ヨットの買い方

ヨット暮らしの最初の一歩は、ヨットを買うこと!

ヨットを買うのって敷居が高いように思えますが、アメリカではヨットは車やオートバイと同じ感覚で買えます。

新品のヨットならディーラーから、中古のヨットならディーラーかまたは個人売買のどちらかで買うのが一般的。

ディラーを通じで買う場合、アメリカ国内で最も人気のあるヨット販売サイトはヨットワールド(Yachtworld)。

うちのヨットもこのサイトで見つけて買いました。ヨットワールドはアメリカを中心とした世界中のディーラーが売りたいヨットを掲載しています。個人売買のヨットはこのサイトでは扱っていません。

ここのサイトで扱っているヨットは新品から中古までさまざまですが、基本的には100万円以上の価格帯です。ディラーは中間手数料をとるので安いヨットは扱わないのです。手数料はたいてい10%。例えば500万のヨットであれば50万は手数料で取られてしまいます。

100万円以下の中古ヨットを探しているのなら個人売買がおススメです。

個人売買でヨットを探す

個人売買では様々なヨットが売りに出ています。安いものだと30万円くらいから買えちゃいます。

ポピュラーな個人売買サイトではクレイグズリスト(criagslist)がとても便利。

クレイグズリストは基本的に何でもそろっている個人売買のサイトです。住んでいる地域ごとでサイトを管理していますので、まず自分がヨットを係留させたいエリアを選んでどんなヨットが売りに出ているのか見ていきましょう。

  1. 一番右側のカラム(neaby Cl)でサンフランシスコベイエリア(SF Bayarea)を選択します。(他の地域でもオッケーですよ)
  2. 次にサイトの真ん中あたりにある”for sale”のセクションから ”boats ”を選択します。
  3. 人気のあるサイトなのでディーラーも売りたい商品の広告を出しています。個人売買のみのヨットを見たい場合は次のページで ”by owner”を選びます。
  4. 次のページでは、個人売買のボートに登録されているアイテムがでてきます。ボート関連のパーツも入ってきますので、左側のカラムで検索基準を選びましょう。
  5. 例えば価格帯(PRICE)を3000ドルから10000ドル、船のサイズ(LENGTH)を25フィートから50フィート、タイプ(Proplsion Type)をセイル (Sail=セイルボート、ヨットのことです)をしてサーチしなおすと、いくつか候補があがってきます。
  6. 候補のひとつが28フィートのアイランダー(Islander )。とても人気のある船です。1967年建造で、売主の希望価格は5200ドル(日本円で約57万円)。
  7. ボートの内容を見て興味があればオーナーに連絡して見学するという段取りになります。

価格はあくまでも希望価格。これなら買ってもいい、と思ったら価格交渉を必ずすることをおススメします。価格交渉の盛んなアメリカでは、売主は価格交渉を前提で高めの値段を設定していることが多いのです。例えば売主が70万で売りたいときは値切られることを予測して90万円の希望価格で売りに出し、価格交渉ののち最終的に70万円にもっていく、といった流れです。

 

暮らすのに適したヨットのサイズとは?

ヨットのサイズ選びって難しいですよね。大きくなればなるほど価格も高くなる。これまでヨットで暮らしてきた経験から、最適サイズは

1人暮らしならば30フィートくらい、2人だと35フィート以上が理想的かと思われます。

 

うちの場合、最初のヨットは29フィートのエリクソンでした。

↓1970年代建造のエリクソン。友達から70万くらいで購入しました

エリクソン29船内

 

船内の様子。右手のドアの奥にはトイレと洗面台があります。

エリクソン29船内

 

キッチンには電気のコンロが2つ。お湯もでました。

エリクソン29船内

このときはヨットに暮らすというよりは、たまに船内泊をする程度だったので29フィートで十分でした。大人2人と犬1匹。うちのダンナは190センチ90キロの巨体。私も163センチ60キロと日本人としては大きなサイズ。ビッグサイズの私たちでしたがたまに暮らすためのヨットとして29フィートは十分機能していました。

38フィートのヨットに買い換えることになったのは、本格的にヨット暮らしを始めようと思ったことと、ワンコが1匹から3匹に増えたこと。ワンコたちは35キロの中型犬と12キロの小型犬が2匹です。

 

住居として考えると大きいほうが良いと考えがちですが、大きい船は係留費が高くなってしまうのがネックです。またボートのメンテナンスも大きい分だけ手間がかかります。

私たちの家族構成(ビッグサイズの大人と犬3匹)でいったら42フィートくらいが理想的かなと考えています。

ヨットの長さだけでなく横幅と天井の高さも考慮する

ボートのサイズは船の先から後ろまでの長さが基準になっていますが、住居用にするならぜひ横幅の大きなボートを選んでください。横幅が長ければもちろん室内も大きくなります。レース用の船は細長くて横幅が狭いタイプが多いので住居用にはおススメできません。

38フィートの船といっても、横幅の大きな38フィートと横幅が狭い38フィートとでは船内の広さが大きく違ってきます。

船内の天井の高さもボートによってまちまちです。30フィートくらいまでのボートだと天井が低くなり長身の人には住みにくい環境になります。175センチくらいまでの身長であればどのボートでも船内で頭をぶつけることがないでしょうけれど、それ以上の長身の方は室内の天井の高さをチェックすることもお忘れなく。

 

理想的な室内のレイアウト

住むことを想定したヨットの理想的な船内レイアウトはなんといってもセンターコックピット(Center Cockpit)と呼ばれるデザイン。

たいていのヨットはコックピットが船尾に配置されていますが、センターコックピットはその名の通りコックピットが船の真ん中に設置されています。船尾のコックピットがない分、船尾に大きなスペースが確保できるのです。ここにマスターベットルームとバスルームをつけるのがよくあるデザイン。船尾のスペースはクイーンサイズのベットが置けるくらいの広さです。

 

↓典型的なセンターコックピットの船内レイアウト
centercockpit

 

このレイアウトは、センターコックピットで最も人気のあるハンター40というヨットのものです。この船の見学をしたことがあるのですが、うちの船より60センチ長いだけなのに船内がとても広く感じられました。

残念ながらセンターコックピットの中古艇は人気が高いので価格が落ちないんです。しかもこの手の船内レイアウトは最近のトレンドなので1980年代に建造された中古艇でセンターコックピットのものは希少価値。私たちが見学した1995年建造のハンター40はなんと1000万円以上しました。もちろんうちの予算をものすごくオーバー。

2000年以降に建造された船だとセンターコックピットでなくても船尾を幅広くしたデザインのものが増えています。が、やはり高い。このクラスになる中古艇で1500万円くらいから。

中古艇が急降下で価格オチするのは大体建造30年くらいのものからです。今なら1980年代に作られたものだと買った後の価格が落ちる速度が遅くなります。

ヨットに住むことができるマリーナを探す

マリーナによってはヨットで生活できるところでできないところがあるので、ヨットに住むことを許可しているマリーナを探さなければなりません。

うちの船が停泊しているマリーナではヨットに住むことができますが、許可制になっています。

ヨットに住みたいことをマリーナに申請すると審査を通してヨットに住む許可がおります。(live abroadといいます)。許可と同時にLive aborad のための月々170ドルを係留料とともに支払わなければなりません。

よってうちが毎月マリーナに支払う費用の内訳は、

  • 居住権(live abroad fee)170ドル
  • 係留費(slip fee)470ドル

の計640ドルとなります。

ヨットに住む許可を持っていない場合だと、週に3日までは船に泊まってもよいことになっています。

住民票はどうするのか?

アメリカには日本のように住民票や戸籍謄本のようなものはありません。通常は免許証が身分証明書になりますので、免許証に明記するための住所が必要になります。

マリーナで生活する場合は近隣の郵便局で郵便局の局留めサービスの申請をします。この局留めの番号(P.O.Boxという)が免許証に掲載される住所になります。

たとえばバークレー市の郵便局で申請した局留めの番号がP.O.Box 1234 の場合は

P.O.Box 1234, Berkeley, CA 12345

となります。

 

まとめ

アメリカでは手軽にできるヨット生活。

ヨットが好きでヨットに住んでみたいなあと思われているのなら、アメリカで実践してみてはいかがでしょうか。

マリーナ仲間で台湾からアメリカへヨットを買いに来て、そのままヨットに乗って台湾まで帰っていったカップルがいました。彼らの理由は台湾でヨットを買うのはとても高くつくのでアメリカに来ちゃった、ということでした。

アメリカに来るまでは外洋での航海の経験がまったくなかった2人でしたが、アメリカでヨットを買った後に勉強して訓練して無事に台湾まで帰ることができました。今は台湾からいろいろなところへ航海にでてクルージングを楽しんでいるもよう。

アメリカでヨットを買ってしばらく住んでみたあとに、ヨットに乗って日本へ帰るというのもひとつのアイデアですね。

 

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